よくある誤解とその解説

よくある質問
なんだかなぁ?
Q
行政が動かないのは、違法ではないという事では?
A

違います。

行政(労基署)が動かない=合法、ではありません。
確かに現行制度では、労基署に「未払い賃金を支払え」と命じる強制力はなく、企業が協力しなければ調査も進まないという制度的な限界があります。

しかしその一方で、中小企業や零細事業者が相手の場合、記録が不十分なままでも、送検や社名公表に至るケースが相対的に多いことは、過去の公表事例から確認されています。
なかには、残業代が正しく支払われていたのに、「長時間労働があった」というだけで送検されている事例も確認されます。

つまり、“制度が無力”なのではなく、その制度が「誰に対して使われるか」で、実際の行政対応が大きく異なるのです。

大企業(今回の住友生命)のような相手には、労基署は「記録がない」「判断できない」として手を引き、送検すらしないのが現実です。

このことから、問題の本質は制度そのものの限界だけでなく、「選択的な不作為」という運用の不均衡=二重基準の存在にあります。

Q
裁判を起こせば?証拠があるのに裁判しないのはなぜ?
A

理屈としては可能ですが、実際にはハードルが高すぎます。

この問題は、争点の割に経済的損害が“少額”に見えるため、弁護士が受任したがらない構造があります。
さらに、裁判を起こして勝訴しても、多くの企業は「口外禁止条項(秘密保持条項)」を提示し、沈黙を条件に和解を迫ってきます
その結果、社会にこの問題の存在が知られることなく、同じ構造が繰り返されてしまうのです。

むしろ、こうした不当な対応が表沙汰になることを恐れた企業にとっては、裁判を通じて“形式的に処理し、口を封じる”方が都合が良いとも言えます。
住友生命にとっては、結果として、裁判という形式に持ち込まれることで、問題が個別事案として処理され、社会に構造的問題が共有されにくくなる側面があります。


そして、こちらが裁判を起こさない限り、住友生命は「係争中の案件なのでお答えできません」という常套句も使えません。
沈黙という“言い訳”を与えないことこそ、社会に伝えるうえで極めて重要なのです。

Q
供託されたら“支払済み”じゃないの?
A

供託=支払済み、ではありません。

民法上の「供託」は、“受け取られない正当な理由がある場合のみ”有効な支払い手段とされます。
今回のように、受け取る意思がある労働者に対し、勝手に「拒絶された」と偽って供託しても支払義務は消えません。

にもかかわらず、労基署や企業は“供託=支払済み”と処理して脱法的に未払処理を済ませるという欺瞞が行われています。

Q
でも労災は認定されたんでしょ? それで終わりでは?
A

違います。

労災認定は、あくまで国(労基署)が労災保険の給付を行うかどうかを判断したものであり、
企業が自社の責任を認めたこととは全く別問題です。

今回、企業(住友生命)は、労災と認定された後も、謝罪も補償も一切行っていません。
むしろ、「業務負傷とは聞いたが、労災とは聞いていない」といった詭弁まで用いています。

ここで問題なのは、労災が認定されたにもかかわらず、企業側が本来行うべき補償や対応を一切行っていないという点です。
そしてそれが、労基署が送検も是正勧告も出さないという“行政の無作為”によって、「うちの対応は正当だった」という免罪符として使われていることにあります。
さらに、会社が労災であると知っていたと推測される行動記録が複数あるにもかかわらず、 労基署の対応は曖昧なままで、担当官が「労災かくしに該当し得る」との認識を示していたにもかかわらず、最終的に送検には至っていません。
送検基準や判断過程が外部から検証できない点に、大きな問題があります。

Q
でもそれって“運が悪かった”ケースでは?
A

いいえ、これは構造的に誰の身にも起こり得る問題です。

これは特定企業の“例外的な不正”ではありません。
国会答弁でも、

  • 労基署には支払命令権限がない
  • 是正勧告は任意協力に過ぎない
  • 記録がなければ是正できない

という制度上の“逃げ道”が明文化されています。

つまりこれは、“制度仕様”として再現され得る問題であり、あなたやご家族にも同じことが起きる可能性があります

Q
でもマスコミが報道してないなら、そんなに重要じゃないのでは?
A

報道されていないのは、“報道できない”構造があるからです。

実際に、住友生命の裁判を報じていた某新聞社の労働問題担当編集委員に情報提供を続けました。
しかしその編集委員からは以下のような回答が返ってきました:**

『現時点の判断ですが、記事にするならば、障害者がすぐにはわからない形で業務が原因でけがをし、かなり時間がたってから労災認定されることがあり、使用者もすぐには労災があったと認識していないケースがある、という流れでまとめることが一番可能性があると思います。』(原文ママ)

この説明では、問題の核心がぼやかされ、「仕方がない話」にすり替えられてしまっています。

しかもその後、その新聞社自身が労基署から長時間労働に関する是正指導を受けていたと報じられています。 朝日新聞社の男性社員、過労で労災認定
つまり、マスコミ自身も“当事者”であり、構造的加担者である可能性があるのです。

本件が公にされれば、住友生命にとっては助成金や公共調達への影響が甚大であるため、広告主との関係性などが影響している可能性については、他の事例と同様、否定しきれない状況にあります。

報道されないのは、“公益性が低い”からではありません。

Q
個人的な労働紛争では?私には関係ないですよね?
A

違います。これは“あなたからの税金”の問題でもあります。

今回の住友生命のように、労災隠し・未払い賃金・虚偽対応といった違法行為が明白な企業であっても、労基署が是正勧告すら出さず、書類送検も行わないことで、「問題なし」とされた形になり、補助金・助成金の支給対象から除外されていません。
本来であれば、厚生労働省が定めた助成金制度では、
労働関係法令に違反している企業は対象外とする旨が明示されています。
しかし現在、「違法が確認されているが、行政処分されていない状態では、受給要件を満たしている」とされ停止されるべき助成金が流れ続けています。
つまり、
違法行為を行った企業に、あなたの税金が“助成金”という形で流れ続けているのです。

したがってこの問題は、被害者1人の“労働紛争”ではありません。
行政が責任放棄していることで、特定の企業に公金が垂れ流され続けている
――そういう“国民全体の問題”なのです。


Q
どうして『労災かくし』として送検されるような事件を認めず隠蔽する?
リスク高すぎ。補償すれば済む話では?
A

支社業務部長・支社総務部長の嘘から始まった話だと思います。

これは障害者雇用が関係していたために、例外的に証拠が残ったケースです。
当初、こちらの主張する作業はやらせていないとして本社からの調査に答えていたようです。これは合同労組経由で入手した回答書にて確認しました。
労基署による労災の調査が始まる以前に、労働局職業安定部=職安が聞き取りをしたようですが、(労災の原因とされる作業を)「やらせていない」と答えていたようです。
住友生命が今さら労災の補償をしても「使用者による障害者虐待」という認定は免れないから絶対に認められないという事です。
更に話を複雑にしているのは、職安が「やらせていない」との住友生命の言い分のみを聞き、虐待認定せずに処理終了としていることを保有個人情報開示により確認しました。
つまりこれは「今更謝れば済む話」ではなく、労災認定=障害者虐待認定に直結するため、住友生命も行政も“認定できない構造”に追い込まれていたと考えられます。

虚偽の説明を鵜呑みにし、確認もせず処理を終了した行政側の責任は重大です。
これは「企業が悪い」で終わる話ではなく、制度が“隠蔽を助長した”ことこそが問題の本質なのです。

Q
労働行政が書類送検しないことが免罪符になり一連の不当な対応が正当との主張根拠となっている?
A

そう考えます。

中小企業が相手であれば、送検・社名公表に至る事例が実務上数多く確認されています
むしろ、「この程度の不祥事では潰れない企業様」だからこそ、率先して送検されるべきだと考えます。
それにより、全社の助成金や各種公共調達の案件から排除されますがそれは制度上当然の結果であり、自業自得では?
仮にこれで「悪質ではない」として送検されていないのであれば、
労働行政は“ここまでは違法ではない”という新たなスキームとして住友生命の対応を堂々と例示すべきです。
不作為によって黙認され、前例が積み上がることで、本来は法違反であることが明白なこの“脱法的搾取モデル”が、次の誰かに再現されてしまいます。

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