「業務負傷とは聞いたが、労災とは聞いていないっ!」
本項では、住友生命が「労災隠し」の自爆について説明します。
回答箇所
- 2.〇B氏より脊椎の異常ならびに手指の負傷は業務に起因するものだと言われたと連絡はありましたが、業務起因性に関して当方では判断ができません。
- 8.〇労災調査には誠実に対応しており、当時の提出書類にも業務と因果関係については医師等の判断に委ねると記載しています。なお、虚偽を続けていた事実その他労災調査に対する隠ぺい行為はありません
- 9.〇5号申請での労災請求を把握しています。また、上記8に記載のとおり、業務と休業の因果関係については、弊社では判断がつかないものでしたが、以降の調査に対しても誠実に対応しています。なお、在籍時の診断書には休業の記載はなく、 かつ、B氏からも当時は休業や労災請求の申し出はなかったことから、当該診断書の送付をもって死傷病報告義務が発生するとの認識はなく、死傷病報告の遅延とはみなされないと判断してい ます。
どこで自爆しているか
- 2.在籍時に既に住友生命は業務負傷である旨の連絡があったことを認めています。
⇒令和3年7月には業務負傷と聞いている
⇒業務起因性は労基署が判断するもので住友生命が何か言う必要はありません - 9.在籍時に診断書を受け取ったことを認めています。
従って
「B氏からも当時は休業や労災請求の申し出はなかったことから、当該診断書の送付をもって死傷病報告義務が発生するとの認識はなく、死傷病報告の遅延とはみなされないと判断しています。」
死傷病報告の提出日が令和4年10月12日では、この理屈は成立しません。
下記のとおり休業の有無を知っているか否か、労災請求の申し出の有無は関係ありません。
四半期ごとの報告が提出されず、14か月以上経過後の死傷病報告は遅滞なくと言えるか❓
■ 法的根拠
(労働者死傷病報告)
第九十七条 事業者は、労働者が労働災害その他就業中又は事業場内若しくはその附属建設物内における負傷、窒息又は急性中毒により死亡し、又は休業したときは、遅滞なく、様式第二十三号による報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
2 前項の場合において、休業の日数が四日に満たないときは、事業者は、同項の規定にかかわらず、一月から三月まで、四月から六月まで、七月から九月まで及び十月から十二月までの期間における当該事実について、様式第二十四号による報告書をそれぞれの期間における最後の月の翌月末日までに、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
【参考】4日未満の休業で労働者死傷病報告書を提出せず送検された例
福岡労働局 令和5年3月2日送検
R04_労働基準関係法令違反に係る公表事案.pdf の 65 ページを開く
結論
- 労働基準監督署がこれまで提出された資料により違法性が確認されながら何ら行政処分、送検の処理を行わないことが住友生命に免罪符を与え
死傷病報告の遅延とはみなされないと判断しています。
つまり、住友生命には、法的根拠をもって自らの対応を正当化する術は残されておらず、拠り所としているのは、労働行政が何の処分も行わず沈黙しているという一点だけです。
行政が動かないことで、違法行為が“公的に正当化されてしまっている”という構図そのものが、違法行為への加担に他なりません。
